屋根の種類についてのお話です!!

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屋根の種類

本日は日本の屋根についてのお話です。たくさん屋根形状があります。
日本の住宅では、9つの代表的屋根の種類があります。
それぞれの屋根形状についての簡単にご説明をさていたきます。

1.切妻屋根


切妻屋根とは、四角い建物の上に三角の屋根がついた一般的な屋根のことです。
屋根頂上部(大棟)から下方へ2面、野地板が伸びていき屋根の形状を構成します。

特徴について
切妻屋根は、構造が単純なので比較的丈夫で雨漏りが少なくメンテナンスも安価です。しかし定期的なメンテナンスは必要になります。メンテナンスチェック箇所は棟部・軒先・ケラバなどがあります。

 

2.寄棟屋根


寄棟屋根とは、屋根の最上部から4方向の屋根面が分かれている屋根の事を言います。その名の通り、屋根面を寄せて棟が切妻屋根より短くなっているのが特徴です。
寄棟屋根は切妻屋根と違い、大棟だけの構造ではありません。4面を合わせている性質上「下り棟」といわれる大棟(最上部)から下っていく棟が4つ存在します。

特徴について
大棟と下り棟の取合い部分を「かき合い」といい、この部分はY字型の合わせになります。実はこの部分で雨漏りが発生することが多いようです。棟板金の加工に手間が掛かることもあり、切妻屋根よりか若干メンテナンス費用が高めになります。

 

3.入母屋屋根


入母屋とは「上部切妻」「下部寄棟」が混在した屋根の事をいいます。田舎では非常に良く見かける屋根の形状ですが、街中でも日本瓦の屋根を注意深く観察していると、きっと入母屋屋根を見つける事ができると思います。
切妻屋根と寄棟屋根の両方の構造を併せ持ったものになりますので、その構造は複雑です。「棟が多くあること」「合わせが複雑なこと」等の理由から雨漏りの危険も多くなります。

特徴について
入母屋屋根のメンテナンスは、切妻屋根・寄棟屋根と変わりはありません。しかし壁の部分からの漏水だとすると構造が複雑なため、大工仕事も絡む工事となりますので金額は高額になります。

 

4.片流れ屋根


片流れ屋根は、切妻屋根を棟の沿って真っ二つに切断した形状の屋根です。

特徴について
複雑な屋根部分がほとんどないため工事価格が安く済みます。また ほぼ1枚屋根のため 雨漏りも少なくメンテナンスチェックも簡単です。しかし屋根が一面しかないため雨が集中してしまい、雨樋へ一気に雨水が流れ込み 溢れてしまうので 定期的なチェックが必要です。

5.方形屋根


方形屋根の方形は(ほうぎょう)と言います。ひとつの頂点から四方へ同じ角度で傾斜した屋根のことです。屋根面が屋根頂上中央部に集まった屋根で、屋根の下にある部屋は、ほぼ正方形である必要があります。

特徴について
寄棟屋根と同じになります。

 

6.陸屋根


陸屋根は「ろくやね」もしくは「りくやね」と言います。一般的には屋上がある水平な屋根の事を指します。

特徴について
水平な屋根ですので、風の影響が少なくて一見雨漏りの危険は少ないのではと思われますが、屋根に傾斜がないことでのデメリットのほうが大きいようです。雨漏りの危険度を増してまで陸屋根の形状にする理由があれば別ですが 一般住宅の屋根としてはおススメできません。

 

7.はかま腰屋根


はかま腰屋根は、切妻屋根の妻側に屋根上部から少しだけ寄棟屋根のように屋根面を設けた屋根のことを指します。はかま腰屋根は、別名「隅切りや半切妻」「ドイツ屋根」とも呼ばれています。

特徴について
建築基準法で高さ斜線制限がある場合 先端屋根の高さを低く抑えることができるのが、はかま腰屋根です。道路斜線や日影規制など法的な制約から使われる事がほとんどです。つまり 住宅や室内の高さを低くする必要がなくなって 要望に近い室内空間が実現できます。

 

8.招き屋根


招き屋根の形状については、切妻屋根の一方の屋根面を長くして もう片方を短くした屋根のことを指します。この招き屋根は、屋根面の片側が急こう配で 片方の屋根上部に壁を作りますので室内空間が高くなります。そのためロフトや天井裏の物入れスペースを作りやすい屋根形状と言えます。

特徴について
屋根の高さが段違いになっているので、雨漏りの大敵である強風や突風に強いです。雪が溶けにくい北側の屋根面を狭くすれば、積雪量が減せます。しかし屋根と外壁との雨仕舞いをしっかりしていないと雨漏りが多発する傾向にあります。

 

9.越屋根


越屋根の形状については、屋根の最上部に明かり取り採光や風通しのための、屋根の上に小さな屋根組をのせた屋根を指します。小さな屋根組の外壁面にトップライトの役目として窓を取り付ける例が多いです。

特徴について
屋根の上に小さな屋根が付いている屋根なので、その構造もより複雑です。そのため新規で工事をするにしても、修理をするにしても、非常に手間がかかり技術も必要になります。当然その費用も高額になります。また屋根構造が非常に複雑なので、雨漏りの危険度は大きいです。

このように屋根の形によって価格やメンテナンスや雨漏りの危険度はそれぞれありますが、建物の形状や斜線規制などにも影響されますので
屋根の形状も気にしてみるのも面白いかも知れません。