中古住宅購入時の火災保険の取り扱い方

せっかく購入した家が火災や地震などの災害によって損壊してしまうと、住居を失ってしまいます。購入代金を住宅ローンで支払っている方は住宅ローンだけ残ってしまい、家がなくなるという悲惨な状況になるのです。

そのような事にならないために、必ず火災保険には加入しましょう。新築と中古住宅で火災保険の取り扱いに変わりはないのかご紹介していきます。

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火災保険とは?

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火災保険とは住宅が火災や自然災害にあって損壊してしまった際に修繕費などを保険料として受け取れる保険です。数千万円する住宅が火事にあってしまった場合でも火災保険に入っていないと整理費用から新住居を用意する費用まで全て自分で賄わなければならないので、必ず入るようにしましょう。

住宅ローンを組んで購入した場合は、火災にあって建物がなくなっても住宅ローンは残ったままです。金融機関にとっても返済が滞るリスクとなるので、住宅ローンを組む場合は火災保険への加入が必須となります。

再調達費用とは?

新築で住宅を購入した場合と中古で住宅を購入した場合、保険金や保険料に差はあるのでしょうか。実は新築でも中古でも差はありません。それは火災保険の保険金の決め方に理由があります。

例えば築何十年も経っており、100万円の価値しかない住宅に住んでいて火災が起こった場合、100万円の保険料では修理費用も賄えなければ新住居を用意する費用も賄えません。修理費用はその建物の価値に関わらず料金が設定されているからです。

だから、火災保険では再調達費用といって「加入時に同じような条件の物件を新たに購入するとしたらいくらかかるか?」という考え方で保険金が設定されます。これを再調達費用と言います。火災保険は保険金の額で保険料も決まるので新築でも中古でも費用に変わりはないのです。

火災保険でカバーできる災害は?

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火災保険でカバーできる災害は火災や雪害、水害、外部からの衝突、水漏れ、爆発、盗難などがあります。これらが一括となっている保険商品もあれば、オプションとして細かく設定できる保険商品もあります。

ここで注意したいのは地震による被害はほとんどがオプションだということです。昨今、地震が数多くあり、カバーしたいという方も多くいるでしょう。その場合は地震保険もセットで加入するようにしてください。

補償の範囲は?

火災保険で補償される範囲としては「建物」「家財」「建物+家財」となっており、保険商品によって違います。必ず確認しましょう。例えば建物のみの火災保険であれば火災によって家電などが使用できなくなっても補償の範囲外となってしまいます。

また、マンションの場合は専有部分のみ自分で火災保険に加入することとなります。共用部分については管理組合などで加入しているので安心してください。

火災保険に入るには?

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火災保険に加入するには損害保険を扱っている会社から加入することとなります。保険会社に直接問い合わせても良いですし、損害保険を取り扱っている代理店に問い合わせても良いでしょう。また、複数社から見積もりを取れるサービスもあるのでそちらを活用しても良いかもしれません。

損害保険会社は自動車保険も取り扱っているので、自動車保険に加入している方はその加入している会社に問い合わせても良いでしょう。また、住宅ローンを組む場合、その金融機関が火災保険の商品を持っている場合もあります。

住宅の火災保険の見積もりを依頼した場合、基本内容で持ってくる担当者もいれば、様々なオプションをセットにした商品を持ってくる担当者もいます。オプションの中には不必要なものもある可能性があるので、必ず確認するようにしましょう。

マンションと戸建の火災保険の違い

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戸建とマンションでは火災保険の入り方に差が出るので、注意しておきましょう。主な違いとしては戸建の場合は建物や建物の周りの自分の土地にあるもの全てが対象となりますが、マンションの場合は専有部分として自分の家のみを対象とする点です。

専有部分とは?

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マンションでは建物全てに対して所有権があるわけではありません。自分の部屋の部分のみ所有権を持っており、所有権を持っている場所を専有部分と言います。ロビーや廊下、エレベーターなどは共用部分となっているので、もし故障や損壊したとしてもマンションの管理組合などで修理を行うのです。

また、ベランダやバルコニー、庭、窓、玄関ドアも共用部分とみなされることとなります。つまり、何かものが飛んできて窓が割れた場合は共用部分の損壊となるので、自分で修理する必要はありません。ただし、そのまま部屋の壁が壊れた場合は専有部分となるので自分で修理が必要となります。

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マンションは必要なオプションが少ない

マンションの場合は、火災保険の対象とする項目が少なくて済む場合があります。例えば水害による被害ですが、マンションの1階部分や2階部分までは可能性がありますが、それより高層階だとほぼありえません。また、外部からの衝突も窓が共用部分なので、専有部分へのリスクは戸建住宅よりも低いと言えるでしょう。

戸建の場合は全てを自分でカバーしなければなりませんが、マンションの場合はそうとは限りません。自分で必要なものを選んでいけば火災保険のコストを抑えることも出来るのです。

中古住宅での火災保険の費用相場

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中古住宅での火災保険の費用相場は明確には存在しません。

会社によっても違えば、立地・家の広さ・構造などで全く違う料金になるからです。火災保険は一社に見積もりを依頼しなければならないという決まりはないので、複数社に見積もりを取ると自分の家の条件での相場額がわかるようになります。

地震保険をつけるべきか

火災保険の保険料を大きく左右する項目として地震保険のオプションがあります。実は地震保険はオプションとしての保険料が非常に高く、年間3,000円前後の火災保険が地震保険をつけると年間20,000円前後になる場合もあります。

ただし、日本は地震大国であり今後も地震での被害は予想されます。保険料と地震が起こった場合のリスクを考えた上で地震保険をつけるかどうか検討してください。

長期一括払いだとお得

火災保険は1年〜最長10年加入することが出来ます。その後は更新があり、継続するかどうかを決めていくことになるのです。10年加入する場合、保険料の払い方は毎年分割して払うか10年分や5年分を一括で支払うかを選ぶことが出来ます。多くの保険会社では10年分・5年分を一括で支払った方が安くなるので、手元にお金がある場合は一括で支払ってしまいましょう。

一括で支払った後に万が一引っ越さなければならなくなった場合どうすれば良いのかというと、解約返戻金として支払うべき費用から年間割りをして残った分のお金が戻ってくるので安心してください。

まとめ

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今回は中古住宅の火災保険についてご紹介してきました。

火災保険は保険代理店などプロの方がついてくれますが、全てを言いなりではなく自分で理解した上で保険を作っていけば賢く節約することも出来ます。相談をしながらリスクをカバーできる保険にしてください。

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