中古物件は築年数によって何が変わる?
中古物件を探すときにみなさん気になるのは築年数ではないでしょうか?購入に限らず賃貸でも探すときに築年数は一つの目安としている方は多いです。物件を購入するときに築年数はどのように響いてくるのでしょうか?
今回は中古物件の築年数についてご紹介します。築年数によっては購入する際に注意しなければならない点もあるのでチェックしておきましょう。
築年数が古いと住むことは出来ない?
中古物件を購入するときには、築数年〜築何十年まで様々な物件があるでしょう。実際に築年数が古い物件は住むことが出来るのでしょうか?
実際に、築年数が古くなると建物自体も古くなっていきますが、家の状態はそれだけで決まるわけではありません。建築会社がどの程度のスキルを持って建築していたか、住んでいる方がどのように家に住んでいたかでも大きく変わります。
なので、結論から言うと築年数が古くても住める物件は存在しますし、逆に築年数がそれほど経っていなくても修復が必要となる物件も存在します。
また、リフォームを行えばどれだけ古い物件でもまた住むことが出来るようにすることも可能なので、築年数が古い場合はリフォームも視野に入れながら選ぶようにしていきましょう。
そこで、今回は築年数が古くなるとどのような点が変わるのかをご紹介しますので、参考にしてください。
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物件の販売価格
物件の販売価格はやはり築年数が経つとその分安くなっていきます。特にマンションの場合は最初の価格に建築した会社への利益がかなり乗っている状態となっているので、数年経つとだけでかなり価格は変わってくるのです。
築年数があまり経っていない家でほとんどリフォームをせずに住むのと、築年数がかなり経過している家をフルリフォームして住むのではどちらが安いかはそのケースによって変わります。リフォーム費用の見積も取りながら、どちらが良いか考えていきましょう。
構造体が古くなっている
特に一軒家の場合は見た目や内装がそれほど古くなっていなくても、構造体や屋根が古くなっている場合があります。例えば構造体が古くなっていると、雨漏りがするようになったり、カビが生えている場合も出てきてしまうのです。
見た目が綺麗でも構造体や屋根、基礎には気をつけながらチェックするようにしてください。ただし、古くなっていてもリフォームによって新しくすることも出来るので、リフォームも考えてみましょう。
住宅設備が古くなっている
住宅設備は大抵の場合、古いまま販売されています。もちろん使用できる設備もありますが、新品が良い場合は住宅設備も変えていきましょう。キッチンやバス・トイレといった住宅設備はそこだけを新しくすることは簡単に出来ます。
キッチンやバス・トイレといった住宅設備や壁紙・クロスなどを変えるだけでもかなり見た目は変わってきます。構造体がしっかりとしている場合にはお気に入りの設備に交換するリフォームだけにするのも良いでしょう。
昭和56年以前の建物には要注意
築年数が古くてもしっかりと住める状態の家があったとしても、中古住宅を購入する上で気をつけなければならない年数が存在します。ここからはその年数とどのような点に気をつけなければならないかをご紹介していきます。
まずは、昭和56年以前に建築されている建物です。ちなみにマンションの場合は建築開始から完工まで時間がかかるため、昭和58年くらいを目安に気をつけなければなりません。
この昭和56年に何があったかと言うと建築基準法の改正が行われています。特に耐震基準が大きく変わっており、それ以前は「震度5程度の地震に耐えうる住宅」という基準だったのが、「震度6強以上の大地震でも倒れず、人命が守られる住宅」という基準に変わっているのです。
この建築基準法が施行されたのは昭和56年6月1日です。つまり、この日よりも前に建築確認申請(この建物を建てますという申請)を出されている建築物は現在の耐震基準よりも低い可能性が高いのです。
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耐震基準が変わるとどうなる?
耐震基準が緩い昭和56年以前に建てられた家やマンションは何が問題となるのでしょうか?
まずは、当たり前ですが自身に弱い建物となっています。実際に阪神淡路大震災の時にはまだ古い建築基準法の建物が多くあり、耐震基準に満たしていなかった建物と新しい建物で倒壊率に大きさな差がありました。近年、地震も頻繁に起こるようになっているので非常に重要なことです。
また、耐震基準に満たしていないと建築物としての価値が下がってしまいます。耐震基準が満たしていない家は相場と比べても非常に安い価格で販売されていることも多いです。価格が安いのは良いのですが、住宅ローンを組む時に建築物の資産価値があまりに低いと銀行が融資してくれなくなる可能性が出てくるのが問題なのです。
銀行は住宅ローンとしてお金を貸すときに購入する住宅を担保とします。この担保の価値よりも多くのお金は基本的に貸さないので、古い住宅だと借りられるお金が低くなったり、借りれない場合も出てくるのです。
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築25年以上たった家の注意点
もう一つ、気をつける必要がある年数として
マンションの場合は築25年
一戸建ての場合は築20年
という築年数があります。
これは何かと言うと、住宅ローンを組んで購入する際に税金控除を受けられるかどうかの一つのラインとなっている築年数なのです。
住宅ローン控除とは?
住宅ローンを組んで家を購入する際には国から税金の控除(減額)制度を受ける事ができます。住宅ローンの残高の1%を上限として税額控除を受ける事が出来るのです。税額控除の場合は支払う税金から直接引かれるので、例えば1,000万円住宅ローンが残っている場合は、10万円分の税金を支払わなくても良いということになります。
住宅ローン控除を受けるための条件
住宅ローン控除には受けるための条件があります。新築・中古問わずある条件と中古住宅特有の条件があるので理解しておきましょう。
まずは新築でも中古でも変わらない条件です。
・床面積が50平方メートル以上
・自分が居住する住宅
・新築または中古住宅取得の日から6カ月以内に居住し、その年の12月31日まで継続しての居住
・借入期間を10年以上の住宅ローンにする
・年収が3,000万円以下
続いて、中古住宅特有の条件です。
築年数が規定の年数以内であること
・「耐火建築物」の場合:築25年以内(鉄筋コンクリートなど)
・「耐火建築物以外」の場合:築20年以内(木造建築物など)
※戸建は「耐火建築物以外」、マンションは「耐火建築物」であることが多い
耐震レベルが以下の基準をクリアしていること
・耐震基準適合証明書の取得
・住宅性能評価書(耐震等級1以上)の取得
・既存住宅売買瑕疵保険への加入
築年数がマンションだと25年以内、戸建だと20年以内の場合は問題なく受けられるます。しかし、それ以上の築年数の場合は耐震基準にきちんと達しているなどの証明などが必要となるのです。
さらに昭和56年以前だと耐震基準適合証明書も取得できていない場合もあるので、ホームインスペクションなどを利用してもう一度調べ直す必要も出てきます。
ホームインスペクションを活用する
築年数が古くなると構造体が古くなっていたり、耐震基準が満たしていない可能性があるなど、気をつけなければならない点が出てきます。
しかし、素人が見ただけでこれらの基準や構造体が大丈夫かどうかを見極めるのは非常に難しいです。だからといって、何もチェックせずに購入してしまうと購入した後に欠陥が見つかる場合もあるのでリスクは高いでしょう。
そこで、最近出てきているのがホームインスペクションというサービスです。これは第三者である住宅の専門家が住宅を客観的に検査をして住宅がどういう状態かをチェックするサービスです。
屋根や基礎、構造体を目視するだけの簡易的なチェックから、屋根裏まで入り込んでチェックする方式まで様々あるのでぜひ活用してみると良いでしょう。
また、「既存住宅売買瑕疵保険への加入」もこのホームインスペクションを受けることによって取得することもできます。既存住宅売買瑕疵保険への加入は住宅ローン控除を受ける際の条件としても必要になります。特に築年数が経っている家を購入する際には購入の前に相談した方が良いでしょう。
まとめ
今回は、中古住宅の築年数が与える影響についてご紹介してきました。
賃貸と違って購入の際にはただ家が古くなるというだけではなく、住宅ローンなどにも影響してくるので、築年数がかなり経っている家を購入する際には気をつけながら購入してください。
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