耐震改修工事の補助金制度の注意点!

◆D-LINE不動産 不動産豆知識2022年 『江東区・墨田区・中央区・港区・文京区・台東区』

中古戸建住宅の購入を検討する場合、耐震診断などのインスペクションやそれに伴う改修工事を想定して計画を組む必要があります。

住宅の耐震化については、国や自治体で補助制度を設けている場合があり、こういった制度を活用することでお得に改修工事を実現することができます。

ただ、耐震やリフォームに関する補助制度は、既に所有し住んでいる方を対象に制度設計されているものが多く、これから中古住宅を購入してリフォームを考えている方だと使いにくいケースも考えられます。

リフォームの補助制度は中古戸建を検討する際に欠かせない要素なので、下記の事項を注意しながら情報を集める必要があります。

<注意1>居住要件

前述の通り、所有している住宅、居住している住宅であることが要件となっている制度が意外と多いです。
国や自治体の制度には必ず要綱が定められているので、必要な要件を確認しましょう。

※居住要件が定められていても解決策を提示してもらえることも考えられます。役所の窓口で正確な判断を求めることをお勧めします。

<注意2>旧耐震が対象

耐震改修の補助制度は基本的に旧耐震の物件を対象としている制度が多いです。※一部新耐震を対象としている制度もあります。
築年数の要件も要綱に記載があるので、必ず確認しましょう。

<注意3>取り扱える事業者の制限

制度によっては、専用の登録制度で登録された建築士や事業者に工事を依頼しないと制度が利用できない場合があります。
リフォーム事業者を選択する段階で、各種補助制度に関する情報提供を依頼して、その事業者で手続きができるかどうか確認する必要があります。

<注意4>年度末は要注意

多くの制度が単年度事業です。年度末になると予算が終わっていたり、制度の受付がストップしたりします。
耐震改修の制度の場合、2月頃にその年度の受付が終了し、次年度の募集開始は5月頃になる自治体が多いようです。
ちょうど不動産の繁忙期を重なるタイミングなので、制度が利用できる時期の確認も必要です。

<注意5>素人判断

リフォームの補助制度を利用するために、耐震性の確保や省エネ性能の確保、瑕疵保険の加入など、住宅の性能に関する要件が定められている場合があります。
購入を検討している物件でその要件をクリアできるかどうかの判断は手続きを行う建築士などが行います。
安易に利用できると思いこんだり、〇〇だから利用できないと素人判断することは危険です。

リフォームの補助制度は手続きがややこしいものが多いです。制度を適切に案内してもらえる事業者との出会いが重要ですので、仲介会社もリフォーム会社も、事業者選びには十分に気を付けたいものです。