不動産業界について!
◆D-LINE不動産 不動産豆知識2022年 『江東区・墨田区・中央区・港区』
不動産屋と聞いて、あまり良くないイメージを持つ方も少なくないのではないでしょうか。
土地を転がしてぼろ儲けしているとか欠陥住宅を騙して買わせるなど、良くないイメージを思い浮かべてしまう方もいるようです。
そのような不誠実な仕事をしている事業者は実際にはほとんどいないのですが、損害額の大きさが飛び抜けているので悪いイメージも強烈になってしまうのではないでしょうか。
一方で不動産取引においては、本物の犯罪者が少なからず存在します。
それが「地面師」と呼ばれる不動産詐欺のプロフェッショナルです。
土地所有者の「なりすまし」
不動産詐欺の一番の手口は「土地所有者へのなりすまし」です。
2017年に発生した、約70億円にものぼる不動産詐欺事件は大きなニュースとなりました。
詐欺師は、都心の一等地の所有者になりすまし、買主から売買代金約70億円をだまし取ったのです。
免許証や印鑑証明書も精巧に偽造していたとの報道がありました。
なぜ不動産が詐欺の対象となるのか
こうした詐欺事件に不動産取引が用いられる理由としては、その高額な取引金額があります。
1件の取引で詐欺が成功した場合の儲けが大きいため、詐欺のネタに利用されてしまいます。
もう一つの理由が、「モノの受け渡しがない」ことです。
例えば高価な宝飾品や美術品などの取引の場合、取引するためにはその「物」自体を買い手に手渡さないといけません。
一方で、例えば土地の取引の場合、「あの土地は私のものです」と言い張れば、所有者として取引ができてしまいます。
権利証や印鑑証明書、免許証などで、「間接的に」所有者であることを証明するだけなのです。
こうした不動産取引の特性が、詐欺の対象として狙われる理由になっています。
安全な不動産取引のために
一部の不動産取引においては、こうした取引リスクが潜在していることになりますが、一般的なお住まいの取引においては、ほぼそうした心配はありません。
たいていは、売主さんから「鍵を借りて」又は「立ち会って」室内を見学させてもらうことになります。
この時点で、なりすましのリスクはほぼ解消されます。
また取引条件を確認する際に周辺環境や管理費・修繕積立金の状況、リフォームの履歴や生活環境などのヒアリングを行うと思います。
こうした所有者でなければわからない話をしていく過程があるので、売主が偽物である可能性はほぼ皆無ということになるのです。
やはり気を付けなければならないのは「更地」の売買です。
「更地」で「相場より安い」販売価格が提示され、「売主が急いでいる」となったら、だいぶ慎重な判断が求められます。
不動産取引において、理由もなく安い物件というものは存在しません。
安い物件には、安いだけの理由が必ずあります。
お住い探しは、人生でも最も高額な買い物になるケースがあります。
その成否はライフプランに大きな影響を与えてしまう可能性があります。