ご両親としっかりご相談下さい。「還暦贈与」という方法もあります!!

◆D-LINE不動産 不動産豆知識2020年 『江東区・墨田区・中央区・港区』

住宅購入を検討し始めたら、両親に「暦年贈与」の相談をしてみる?!

住宅購入を考える際、お金の事が必ず気になるものです。
場合によっては、ご両親からの援助を希望される方もいます。

親から生活費を出費してもらって生活するさま、親の資金をあてにして暮らすさまなどを示す言い回しとして「脛(すね)をかじる」と言いますが、住宅購入の際にかじる事のできる方は両親に「暦年贈与」という仕組みをご相談されてはいかがでしょうか?

内容としては非課税で贈与出来る仕組みです。住宅購入の際に活用するという方法をご検討いただければ幸いです。

この制度を活用して、住宅購入をし両親の生活をサポートする事によってお互いの生活を支えるという事も事前に話し合っても良いのかもしれません。

いずれにせよ、住宅購入を検討される際に下記の相続税の内容や生前贈与、暦年贈与という方法を知っておくと何かと便利です。

相続税の基礎控除をご存知ですか?!

相続税には法定相続人の数に応じた「基礎控除」があります。基礎控除の額は3000万円+法定相続人の人数×600万円で、財産全体が基礎控除の範囲内であれば相続税は発生しません。法定相続人は被相続人(相続財産を遺して亡くなった立場の方)の配偶者や子で、孫は含まれません。基礎控除の計算をする際には、被相続人の貯金や不動産など財産の総額を計算してみるといいでしょう。

相続税を抑える方法には、まず「生前贈与」があります。お父様に通常の生活費の負担をしてもらうのです。贈与にも税金は発生しますが生活費や教育費、結婚費用や出産費用などを都度、必要な分だけ負担してもらう場合は課税対象になりません。

先程の相続税の法定相続人には孫は含まれませんでしたが、今回の生前贈与の場合は孫もOKとなります。

また、「暦年贈与」の方法もあります。年間110万円までの贈与は非課税で贈与できる制度。毎年110万円ずつ、例えば10年間贈与した場合、計1100万円分には贈与税も相続税もかかりません。相続が発生した場合、相談者様(子)への贈与分は過去3年に遡り相続財産に加算されますが、お子様(孫)への贈与分は加算の対象外です。孫は法定相続人ではないからです。

税務署などへの手続きが要らない「暦年贈与」のポイントについて

暦年贈与の最大のポイントが、税務署などへの手続きが要らない点です。贈与額が基礎控除額の範囲内なら、贈与があったことを申告する必要はありません。
ただし気軽にできる反面、やり方によっては後で課税されてしまうことがあります。上手に活用するには、贈与をするときに次の2点に注意しましょう。

ポイント1:贈与の際には契約書を作る

暦年贈与をした証拠を残しておくために贈与の契約書を作成しておきましょう。契約書は、贈与をするたびに作成することが大切です。なぜなら、かりに毎年110万円を10年間にわたって贈与したら、初めから1,100万円の贈与をするつもりだったとみなされ、最初の年に1,100万円をもらう権利を贈与したとして課税される可能性があるためです。面倒ではありますが贈与をするごとに贈与契約書を作り、その目的や金額を明確にしておくとよいでしょう。

ポイント2:銀行振り込みなどを活用し、贈与の記録を残す

現金で手渡しをするだけでは贈与の記録が残りにくいため、銀行振り込みなどで贈与したお金の流れがわかるように記録を残しておきましょう。そのうえで贈与を受けた子や孫が預金口座の通帳やキャッシュカード、印鑑などを管理して、その人が使える状態にしておきましょう。贈与した側もされた側も贈与があったことを認識したうえで、贈与を受けた人が贈与財産の管理をしていることがわかるように記録しておくことが大切なようです。

税金は制度が複雑で変更も頻繁なので、最終的には相続税や贈与税など資産分野が得意な税理士に相談すべきです。

以上のように住宅購入の際には、まずはご両親に資金の事で相談してみてはいかがでしょうか?!

住宅購入は人生の中でとても大きな買い物です。後悔の無い様に慎重にご検討下さい。