誰も住まなくなった実家の処分どうします?

◆D-LINE不動産 不動産豆知識2019 『江東区・墨田区・中央区・港区』◆

日本は人口減少時代に突入しています。
今こうしている間にも人は減り続け、空き家が増え続けています。

これから家を買う方は一定の収入のある若い世代(30代~40代)の方が多いと思いますので、あまりピンと来ないかもしれませんが、日々流れるニュースを追うことでこの人口問題を少し身近にとらえることができるのではないかと思います。

人が減るので企業が人手不足になるのは必然です。
求職率が高いとか大学新卒市場が売り手市場だとか同じテーマのニュースです。
企業はITなどを駆使して社員一人当たりの生産性向上に取り組む流れになると容易に想像できます。
10人いないと成り立たなかった業務を5人で回す業務改善が求められています。
社員一人当たりの生産性向上の行きつく先はどうなるのでしょう。
確かなのは今の常識がまったく通用しない世の中だということです。

住宅は資金化(売ったり貸したり)できなければ資産にはなりません。
人が集まりにくい街に家を買うということは、将来の自分の首を絞めるに等しい行為です。
反対にすぐに売ったり貸したりできる住宅を買うことができれば、いつでも元の状態にリセットできるので、家を買う時によく言われる「住宅ローンに縛られる」「ローンがあるから転職できない」などの懸念が軽くなります。

売りたくても売れないが最も最悪な状況です。
不動産は簡単に捨てることができないからです。
ご自身が買った家の処分で悩むよりも早いタイミングでやってくる問題が「実家の処分」です。
引き継いでくれる親族がいれば良いのですが、バブル期にベットタウンでマイホームを購入し、兄弟全員が自分の家を持っている状況になると、確実に家が余ります。
今までは価格を下げれば買い手が付いた時代だったのですが、これからはそうはいきません。人が集まらない立地だと売るのも貸すのも苦労してしまうのです。

最寄り駅に特急が停まるので都市中心部へのアクセスは良いものの、最寄り駅までバス20分。
さらにバス停まで徒歩15分。
今は別のところに新しいスーパーができたのですが、最寄りのスーパーが潰れ、買い物に行くにも自転車で10分くらいかかり、コンビニも近くにありません。

これは私の実家のことです。
田舎の話ではなく日本を代表する地方都市のベットタウンの話です。

皆さん、この家に住みたいと思いますか?
他にもっと良い条件の物件なんていくらでもある中であえてこの立地を選択する理由はありません。
私の実家は平成元年築です。
当時は家を買うにも抽選で、なかなか思うように買うことができず苦労している両親を見てきました。
後から聞いたのですが、当時の住宅ローンは8%くらいだったそうです。
両親共働きで必死にローンを完済しました。
大変な想いが詰まったマイホーム。
先々困るとわかっていても心情的に親世代は実家の処分をためらいます。

ただ、こんな立地でありながら、一応日本を代表する地方都市のベッドタウンなので、今でも住宅地の開発が行われています。
つまり、まだこのエリアを選んでくれる買い手がいるということです。
ロジカルに考えると売れるうちに「損切り」しておきたいところです。

実家の処分は親世代だけでは解決しにくい問題です。
ですが放置すると親の介護が必要になった時に一気に顕在化します。
親の財産を子供がどうこう言うのは憚られるのですが、実家の処分も介護も「家族」の問題です。
これから年末年始で実家に帰省する人が多いと思います。
少し先の将来を見据えて、実家の行く末を話し合ってみるのはいかがでしょうか。
(いきなり処分の話をするわけにもいかないので、家を買った時の思い出話から切り出してみるのはいかがでしょうか)

身近にイメージできる実家の処分を具体的に考えるうちに、人口減・家余り時代の住宅購入の在り方について少し考え方が変わると思います。

ちなみに私の実家の不動産の問題は両親が住む物件だけでなく、曾祖母が住んでいた東海地方の超がつくほどのど田舎にある土地(山含む)、最近ようやく解決の糸口を見つけた祖母の家(借地の上に長屋です)、父親が安易に手を付けてしまった場所すら知らされていない北海道にある土地など、問題は山積みです。