ぜひ、ご参考になされて下さい! サステナブルなコンセプト住宅!!
お住まい探しをしていたら、気になる物件を見つけた・・・!
ところが、良く調べるとその土地には、道路になる可能性のある「都市計画道路予定地」が含まれていた・・・。
これは不動産の仲介をしているとよくある話です。
既存の道路を拡幅したり、新たに道路を造ったりする「都市計画道路」は、都市のあちこちに存在しています。これらの多くは日本の戦後昭和30年代から高度成長時代にかけて計画が定められたものの、現在まで長期間にわたり実現していない路線も少なくありません。
しかし、計画があることによって住宅の建築などに制限を受けることになり、土地の評価にも影響を及ぼしますから、その計画内容には十分な注意が必要です。
また、計画そのものは敷地に、新しく道路ができることによって周辺環境が変化することもありますから、土地や住宅を購入するときには、近隣エリアにおける「都市計画道路」の有無にも気を付けながら検討したいものです。
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▼都市計画道路予定地における建築制限
都市計画道路には既存の道路を拡幅する場合と、これまで道路がなかったところに新たに築造する場合があります。そして、細かな段取りを抜きに考えれば、大きく「計画決定段階」と「事業決定段階」の2つに分けることができます。
そして通常は「計画決定」から「事業決定」までたいへん長い年月を必要とするため、「計画決定段階」であれば、下記のような建物の建築が認められます。
□ 階数が2階まで(3階建て以上は建てられません)
□ 地階を有しないこと(地下車庫もできません)
□ 木造か鉄骨造など(鉄筋コンクリート造などはできません)
ここで重視されるのは「容易に移転し、または除却することができるものであること」であり、事業が実施されるときに補償費などを増大させないことも目的の一つとなっています。
建物の新築や増築が許可されるのは、あくまでも「計画決定」のときにかぎられます。「計画決定」とは、事業に着手する時期などがまだ具体的に決まっていないものです。
それに対して、事業の着手が決まった「事業決定」の段階では、土地収用や立ち退き交渉、実際の道路の築造工事に取り掛かるため、災害時の応急措置的な建築などを除き、新たに建物を建築することはできません。
また、計画決定段階の都市計画道路予定地で、建物の新築などが許可されなかった場合には、土地所有者(建築申請者)からの請求に基づき、都道府県知事(指定都市の場合は市長)がその土地を時価で買い取ることになっています。
▼道路予定地の上に建てられた新築住宅も売られている?
上記理由から、計画決定段階では通常の木造2階建て住宅は建築可能であり、現実に都市計画道路上に建てられた建売住宅も販売されています。
▼都市計画道路予定地における注意点
このような物件は周辺の相場よりも安くなっている事が多く、いつ事業決定されるのか分からない場合が多いので、十分に注意が必要です。
実際に事業決定されるのは数年後かも、あるいは数十年後かも分かりませんが、周辺地域における事業の進捗状況や、土地の買取り(収用)相場などを見極めることも必要になります。
近年、話題になった都市計画道路として、東京都港区の新橋~虎ノ門エリアの環状第2号線(通称:マッカーサー道路)があります。
戦後すぐに計画決定されたまま、1998年に計画内容を変更して再度計画決定された後、2002年10月に事業決定され、約10年の工事を経て2014年3月29日に開通しました。
これは戦後の計画決定から数えれば約70年もの歳月を要していますが、道路計画自体は関東大震災後の帝都復興計画をもとにしており、それを含めれば約90年を費やしたことになります。
一般の市街地でそれほど長くかかる例は少ないでしょうが、いずれにしても都市計画道路では建築制限が課せられる期間は長期になりがちなので注意が必要です。
▼まず、計画道路の実行性を確認しましょう!
まず、不動産の営業マンに状況を聞いてみれば大体のことはわかると思います。
但し、残念ながら不動産販売の現場では、そのような土地を販売するとき、明確な答えは持ち合わせていないのが現実。購入するのはご自分ですので、すごく心配な方は役所へ赴き、よく話を聞き、自分の判断で決めることをお勧めします。
それには、自分で現場周辺を歩いて見てみる。そして、その土地の延長線上に新しい大きな道路ができていないか、すでに道路用地として確保されている空地がないか、などを確認し、市役所へ行く。都市計画課を訪ね、都市計画図を見せてもらう。そこには都市計画道路のすべてが記載されています。そこで、該当する道路がどうなっているのか役所の担当者に聞いてみましょう。