ご存じでしょうか! 欄間について!!
欄間(ランマ、らんま)は内法鴨居から天井との間(通常壁になっている部分)に開口部を設け、通風、換気、採光、装飾用などの目的で施工されたスペースの事を言います。
天井と鴨居の中間(空間)に明かり取、通風、換気などに用いる化粧部材の事で欄間の仕様には組子格子、障子、彫刻、透かし彫り、竹細工や自然銘木の板を嵌め込んだ技法の物があります。
職人が最高の技法を施し在来軸組工法の高級和室木造住宅には、欠かすことができない装飾品の一種です。
書院欄間は1枚として使いますが、一般に欄間は2枚セットで続き柄になりはめ殺し(障子欄間以外は開口しない)の納めが多くなっています。欄間は一般的には和室の部屋境に嵌め込む形式ですが一方が洋間など間取りによっては壁に埋め込んだ形式の欄間もあります。
・彫刻欄間「ちょうこくらんま」
天然木(主に銘木の杉材)の木目を活かした彫刻仕様、絵柄は「松、梅、花、鳥、日本三景、風景など、お目出たい柄が多い」 板の厚みは15mm程度から有るが板が厚いほど絵柄を立体的に彫刻する事が出来るので最高級品とされる。
・透かし彫り欄間「透かし欄間、切り抜き欄間」
無垢の杉柾に透かし彫り加工(絵柄を切り抜く工法)を施した仕様で出書院欄間に多く用います。
・筬欄間(おさらんま)
細い木桟を縦横に組み込んだ仕様のもので、絵柄や形は、それぞれ凝った組子細工や千本格子模様がある。
・竹組子欄間
竹を藤つるで編んだり、自然材を活かし工夫を凝らして色んなデザインを考えて作った欄間。 素朴な材料を使う事によって茶席風の感じも出る ※平書院などでも壁窓にこのような感じの細工も見られる
・障子欄間
部屋、広縁境の換気や通風の調節ができる開口が自在な引き違い障子欄間(間仕切り欄間では襖仕様の欄間にすることもある)
・壁抜き欄間
壁をくり貫いた左官仕上げの窓に名竹、銘木、変木、幕板形式などをアイデア次第に組み込んだ多種の欄間形式
欄間は部屋と部屋の仕切りになっていますが風通しがよく光も通します。
このように手の込んだ欄間があるだけでずいぶん和室の様子が変ります。
近年の戸建て住宅やマンションではあまり欄間は見かけなくなりましたが、すこし古いお家にはまだ使われていますが(私の自宅にもあります)素敵な装飾品だと思います。